飯田ソリューションラボ

雷迅(仮称)


宇宙機用 静電気除去装置「雷迅(仮称)」  PAT.P
2021/06/25

「雷迅 -RAIJIN-」は静電気を除去する装置です。

打ち上げロケット、人工衛星などの宇宙機の導電性表面に取り付け
ます。




宇宙機が静電気を帯びると、装置内部で放電が発生し、静電気のエネルギーを光に変換して放
します。



【使用方法等】

・周囲に電界をさえぎる物がない開放した場所に取り付けてください。

・制御や電源は不要です。自動的に作動します。

・誘電体(絶縁体)は導電性コーティングをしてください。


・サイズ W64×D30×H23

・重量 約45g

・取り付けネジ M4キャップスクリュー×2



宇宙機は静電気の脅威にさらされていますが、これまで根本的な解決策はありませんでした。




地球上は大気があるため、静電気を帯びた物体にイオンや水蒸気が付着して中和します。

真空の宇宙で静電気を帯びると長期間失われることがなく、蓄積する一方です。

表面電位が限界を超えた時、静電気放電(ESD)が発生して徐々に、あるいは一瞬で破壊が起きま
す。

下の表は近年の事例の一部です。

発生年月
名称
事象
原因(推定)
1997/04 Tempo 2 電力喪失 太陽フレア
2000/07 あすか 姿勢制御異常 太陽フレア
2003/10 みどりII 電力が1/6 静電気放電によるケーブルのショート
2003/10 Mars
Odyssey
測定器故障 太陽フレア
2019/04 Intelsat 29e 推進剤漏れ 太陽活動による静電気放電、または微小流星物質の衝突による



バンデグラフ(+200kV)に置いたネオンランプです。

強い電界にさらされた気体はプラズマ化して発光しま
す。


放電は必ずしも電子の移動ではなく、電気エネルギーを
光に変換・放出する現象であるといえます。










【負極の場合の発光の様子】 

一般に負極の方が放電しやすい傾向があります。

手回しバンデグラ-フ

くるくるバンデ (ケニス株式会社)




電球を流用した簡易試作機の実証実験結果です。


月や火星へ向けた有人宇宙開発が進行しています。

多数の人工衛星で通信ネットワークを構築する「衛星コンステレーション」などの打ち上げも盛んに
実施されています。

宇宙開発が加速する中、静電気ソリューションは重要なテーマといえます。


過酷な環境に長期間耐えうる装置を鋭意開発中です。

どうぞご期待ください。

お問い合わせ先 isl.hshibuya@gmail.com (代表 渋谷)


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